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一体何を失っているかも気づかぬうちに、あなたの人生をどれだけ多くのものが奪っていったことか…

一体何を失っているかも気づかぬうちに、あなたの人生をどれだけ多くのものが奪っていったことか。無益な悲しみ、愚かな喜び、貪欲な欲望、社交の誘惑にどれほどの時間を費やしてきたか。あなたのために残された命はどれほどわずかだったのか、自分の命が尽きようとするときに気づくことだろう。- セネカ『生の短さについて』

how many have robbed you of life when you were not aware of what you were losing, how much was taken up in useless sorrow, in foolish joy, in greedy desire, in the allurements of society, how little of yourself was left to you; you will perceive that you are dying before your season!” – On the Shortness of Life: Seneca

日々の生活の中で、私たちは気づかないうちに貴重な時間を失っています。

スマートフォンの無意識な確認、SNSでの際限ないスクロール、テレビの前での漫然とした時間。これらは、セネカが言う「社交の誘惑」の現代版と言えるでしょう。

「無益な悲しみ」や「愚かな喜び」。これらの言葉は、私たちが些細なことに一喜一憂する姿を映し出しています。オンライン上で次々と起こる出来事に、どれだけ感情や時間、心のエネルギーを費やしているでしょうか。

「貪欲な欲望」。物質的な豊かさや社会的地位を追い求めるあまり、本当に大切なものを見失っていないでしょうか。家族との時間、自己成長の機会、心の平安。これらは、往々にして後回しにされがちです。

これらの恐ろしい点は、私たち自身にあえて「お前たちは必要ない、どこかに消えてくれ」と言わせるほどの決断を迫らないことです。彼らは、静かに、しかし確実に私たちの時間を奪っていくのです。

まるでジャングルの中のヒルのように、気がつかないうちにあなたの肌に食いつき、静かに、しかし確実に腹いっぱいの血を吸い続けるのです。

セネカは、人生の終わりに近づいて初めて、これらの真実に気づくと警告しています。しかし、この言葉を今読んでいるあなたには、まだチャンスがあります。

セネカの言葉は厳しいですが、この気づきを行動を起こす力に変えていきましょう。あなたの人生の主導権を取り戻す時が来たのです。 

参考文献

セネカとは?

セネカは紀元前4年頃、現在のスペインにあたるコルドバで生まれ、ローマ帝国の哲学者、政治家、劇作家として名を馳せました。ストア派哲学の代表的思想家でありながら、大資産家として富を築き、若い皇帝ネロの家庭教師を務め、権力の中枢にまで上り詰めました。この生き方は、しばしばストア哲学との矛盾を批判されました。しかし、実はそこに現代を生きる我々への大いなるヒントが秘められています。『人生の短さについて』や『怒りについて』など、彼の著作は今なお広く読まれ、富を手にしながら自分を見失うことなく、幸せと自由を追求する術を与えてくれます。

 

エピクテトスは、健康を外的なものとして捉え、完全にコントロールできるものではないと考えました。しかし、健康的な生活習慣を維持することは個人の責任であると教えています。2000年前と違い、私たちに少しだけ有利なことは、今は自分の体質の傾向を詳細に知った上で健康管理ができることです。ストア派の実践は健康管理と両輪です。私もこの検査によって健康意識が一段上がりました。共に、幸せと本当の自由を手に入れるために進んでいきましょう。