Email-マルクス・アウレリウス

「心穏やかに過ごしたければ、行うことを減らせ。」という…

「心穏やかに過ごしたければ、行うことを減らせ。」という。あるいは(より正確には)、本質的なこと—社会的存在としてのロゴス(理性)が要求することを、要求される方法で行え。これにより、より少ないことをより良く行うことになり、二重の満足をもたらすのだ。なぜなら、我々の言うことや行うことの大部分は、必要のないことだからだ。

もし、それらを取り除くことができれば、より多くの時間と平穏を得られるはずだ。常に自分に問うのだ、「これは必要か?」と。しかし同じように、不必要な思い込みも取り除く必要がある。続いて起こる不必要な行動を取り除くために。- マルクス・アウレリウス『自省録』

“If you seek tranquillity, do less.” Or (more accurately) do what’s essential—what the logos of a social being requires, and in the requisite way. Which brings a double satisfaction: to do less, better. Because most of what we say and do is not essential.

If you can eliminate it, you’ll have more time, and more tranquillity. Ask yourself at every moment, “Is this necessary?” But we need to eliminate unnecessary assumptions as well. To eliminate the unnecessary actions that follow. – Meditations: Marcus Aurelius

「心穏やかに過ごしたければ、行うことを減らせ。」この言葉は、忙しさに追われる現代人にとって、まさに響く金言です。

私たちは日々、膨大な情報と刺激に囲まれています。特にソーシャルメディアは、絶え間ない通知や更新で私たちの注意を引き、時間を奪っていきます。

マルクス・アウレリウスは、本質的なこと—社会的存在としての理性が要求することを、要求される方法で行うことを勧めています。これは、SNSでの際限ない投稿やスクロールではなく、真に意味のある交流や情報収集に時間を使うことを示唆しています。

「より少ないことをより良く行う」という考えは、現代のミニマリズムやデジタルデトックスの概念にも通じます。不必要なアプリを削除し、本当に大切な人とのコミュニケーションに集中することで、より充実した時間を過ごせるかもしれません。

マルクス・アウレリウスは私たちに問いかけます。「これは必要か?」と。この問いを、ソーシャルメディアの使用や日々の活動に当てはめてみてください。本当に必要なポストなのか、その会議は不可欠なのか、その購入は本当に自分にとって価値があるのか。

不必要な思い込みを取り除くことも重要です。「いいね」の数が自己価値を決めるわけではありません。フォロワー数が人生の成功を示すわけでもありません。これらの思い込みを手放すことで、不必要な行動—絶え間ない投稿や他人との比較—を減らすことができるます。

また、2000年前と同じように、虚栄心から負ってしまった義務、欲望を抑えきれずに交わしてしまった約束、悪い習慣から生まれた重荷、勇気がなくて拒めなかった頼まれごと…などなど、 減らすことのできる行いは多くあります。

マルクス・アウレリウスの教えは、私たちに本質的なものに集中し、不要なものを取り除く勇気を与えてくれます。これにより、幸せに、そして本当の自由になるために、より多くの時間と心の平穏を手に入れることができるのです。現代のデジタル社会において、この古代の知恵はますます重要性を増しています。

参考文献

マルクス・アウレリウスとは?

121年4月26日、ローマの地に誕生したマルクス・アウレリウスは、後にローマ帝国の第16代皇帝となり、善政を行った五賢帝の最後の皇帝として名を馳せます。現代の我々から見ると、彼は優れたリーダーシップと深い自己省察を兼ね備えた稀有な存在です。彼が残した『自省録』は、戦場や宮廷の喧騒の中にありながら、自身のストア哲学実践のために綴られ続けたものです。その思想と行動を、後に多くの歴史上の偉人やリーダーたちが手本とした人物としても広く知られています。

 

あなたは朝派?夜派?

あなたのジャーナリングの時間は朝ですか?夜ですか?私は起きてすぐの、早朝派です。思考に雑念が入り込む前の、澄んだ意識の状態を狙って書き始めると、ペンがよく走ります。

ただ私の場合、寝起きのコンディションによってペンの重さが変わります。眠りの質が悪く、憂鬱な気分で目覚めたり、悪い夢の途中だったりすると、集中できる状態になるまで少し時間がかかります。寝起きのコンディションがジャーナリングに影響を与えてしまうんです。

しかし…哲人皇帝マルクス・アウレリウスなら、こんな弱々しい言葉は決して口にしなかったでしょう。彼は10代の頃、哲学に傾倒し始めると、粗末な哲学者風の衣服で過ごし始め、さらにギリシア的鍛錬法を実践。母親から注意されるまでベッドではなく地面で寝ていたといいます。地面です!私は地面で眠ることはできませんが、ストア派の教えを生活に活かすため、ジャーナリングによる自己省察の時間を少しでも充実させようと、、ベッドのマットを新調しました。目覚めの状態が良くなり、ペンの走りは快調です。哲人たちには物足りないと言われそうですが、これも私なりのストア派の実践です。