助けを求めることを恥じるな。城砦に攻め込む兵士のように、君には成し遂げるべき使命がある。もし傷ついて仲間に引き上げてもらう必要があるなら、それがどうしたというのだ。- マルクス・アウレリウス『自省録』
Don’t be ashamed to need help. Like a soldier storming a wall, you have a mission to accomplish. And if you’ve been wounded and you need a comrade to pull you up? So what? – Meditations: Marcus Aurelius
私たちは時に困難に直面し、助けを必要とすることがあります。しかし、多くの人は助けを求めることを恥じ、弱さの表れだと考えてしまいがちです。
マルクス・アウレリウスも、時には同じ思いに囚われたのでしょう。 彼は自分へ語りかけます。
「助けを求めることを恥じるな。」
なぜ、時の最高権力者が、こう思えたのでしょうか。なぜなら、私たちには皆、成し遂げるべき使命があるからです。
城砦に攻め込む兵士のイメージは、人生の困難に立ち向かう私たちの姿を象徴しています。時に、私たちは傷つき、倒れることもあるでしょう。そんな時、仲間の手を借りることは当然のことなのです。
彼の言葉は、自己完結的な強さではなく、互いに支え合う強さの大切さを教えてくれます。私たちは皆、独りではありません。困難に直面したとき、周りの人々の助けを借りることを恥じる必要はないのです。
競争社会の中で長く生きていると、弱さを見せるという発想すらなくなってしまっていることがあります。助けを求めるということを、思い付かないのです。
もしあなたがそうなのであれば、最初は誰かを助けることを考えてみるといいかもしれません。 そして次に自分に目を向けてみる。すると、自分にも助けが必要な場合があることが理解できます。
助け合いの精神こそ、私たちがより強く、より豊かに生きていくための鍵です。 2000年前の最高権力者であったマルクス・アウレリウスですら助けを求める必要があったのです。私たちもまた、助けを必要とする存在なのです。
121年4月26日、ローマの地に誕生したマルクス・アウレリウスは、後にローマ帝国の第16代皇帝となり、善政を行った五賢帝の最後の皇帝として名を馳せます。現代の我々から見ると、彼は優れたリーダーシップと深い自己省察を兼ね備えた稀有な存在です。彼が残した『自省録』は、戦場や宮廷の喧騒の中にありながら、自身のストア哲学実践のために綴られ続けたものです。その思想と行動を、後に多くの歴史上の偉人やリーダーたちが手本とした人物としても広く知られています。
あなたは朝派?夜派?
あなたのジャーナリングの時間は朝ですか?夜ですか?私は起きてすぐの、早朝派です。思考に雑念が入り込む前の、澄んだ意識の状態を狙って書き始めると、ペンがよく走ります。
ただ私の場合、寝起きのコンディションによってペンの重さが変わります。眠りの質が悪く、憂鬱な気分で目覚めたり、悪い夢の途中だったりすると、集中できる状態になるまで少し時間がかかります。寝起きのコンディションがジャーナリングに影響を与えてしまうんです。
しかし…哲人皇帝マルクス・アウレリウスなら、こんな弱々しい言葉は決して口にしなかったでしょう。彼は10代の頃、哲学に傾倒し始めると、粗末な哲学者風の衣服で過ごし始め、さらにギリシア的鍛錬法を実践。母親から注意されるまでベッドではなく地面で寝ていたといいます。地面です!私は地面で眠ることはできませんが、ストア派の教えを生活に活かすため、ジャーナリングによる自己省察の時間を少しでも充実させようと、、ベッドのマットを新調しました。目覚めの状態が良くなり、ペンの走りは快調です。哲人たちには物足りないと言われそうですが、これも私なりのストア派の実践です。