Email-マルクス・アウレリウス

ランプの炎は消されるまで輝きを失わずに光り続ける。しかし、お前の内にある真理、正義、自制の炎は、どうしてこんなにも早く弱まり消えてしまうのか。

ランプの炎は消されるまで輝きを失わずに光り続ける。しかし、お前の内にある真理、正義、自制の炎は、どうしてこんなにも早く弱まり消えてしまうのか。- マルクス・アウレリウス『自省録』

The lamp shines until it is put out, without losing its gleam, and yet in you it all gutters out so early—truth, justice, self-control? – Meditations: Marcus Aurelius

この言葉は、私たちの内面の強さと、それを維持することの難しさを鋭く指摘しています。日々の生活の中で、私たちは様々な課題や誘惑に直面します。そんな時、あなたの内なる真理、正義、自制の炎はどうでしょうか?

ランプの炎のように、私たちの内なる価値観や信念も、常に輝き続けるべきものです。しかし、現実の世界では、これらの価値観を保ち続けることが時に困難に感じられるかもしれません。さらに、自分の年齢に縛られて無意識に消極的になったり、体力の低下を感じた経験から突然弱気になることもあるでしょう。

あなたの魂の外で起こった事は、あなたの内なる魂に直接手を伸ばすことはできません。もしあなたのランプの光が弱くなるとき、それは外部の影響を受けてしまったあなた自身が光を弱めたり、消してしまおうとしているのです。

今日、私たちに問いかけられているのは、自分の内なる炎をどのように守り、育てていくかということです。日々の小さな決断や行動の積み重ねが、この炎を強くし、持続させるのです。

マルクス・アウレリウスは、ローマ帝国の皇帝でありながら、ストア派の哲学者としても知られています。彼は権力の頂点にいながらも、自己の内面と向き合い続けました。この言葉は、彼自身への戒めでもあったのでしょう。

真理を追求し、正義を貫き、自制を保つこと。これらは簡単なことではありません。しかし、これらの価値観を意識し、実践し続けることで、私たちの内なる炎はより強く、より長く輝き続けることができるのです。

あなたの内なる炎に目を向け、それを大切に育んでいく努力をしてみませんか?困難に直面したとき、誘惑に駆られたとき、マルクス・アウレリウスの言葉を思い出し、自分の内なる光を信じてください。

それには、ストア派哲学実践を継続していく必要があります。戦争の野営地のテントで、篝火の下でペンを走らせるマルクス・アウレリウスの姿を思い浮かべると、勇気が湧くかもしれません。誰もが悩み、思考し、継続して幸せへの道を見出していったのです。

参考文献

マルクス・アウレリウスとは?

121年4月26日、ローマの地に誕生したマルクス・アウレリウスは、後にローマ帝国の第16代皇帝となり、善政を行った五賢帝の最後の皇帝として名を馳せます。現代の我々から見ると、彼は優れたリーダーシップと深い自己省察を兼ね備えた稀有な存在です。彼が残した『自省録』は、戦場や宮廷の喧騒の中にありながら、自身のストア哲学実践のために綴られ続けたものです。その思想と行動を、後に多くの歴史上の偉人やリーダーたちが手本とした人物としても広く知られています。

 

あなたは朝派?夜派?

あなたのジャーナリングの時間は朝ですか?夜ですか?私は起きてすぐの、早朝派です。思考に雑念が入り込む前の、澄んだ意識の状態を狙って書き始めると、ペンがよく走ります。

ただ私の場合、寝起きのコンディションによってペンの重さが変わります。眠りの質が悪く、憂鬱な気分で目覚めたり、悪い夢の途中だったりすると、集中できる状態になるまで少し時間がかかります。寝起きのコンディションがジャーナリングに影響を与えてしまうんです。

しかし…哲人皇帝マルクス・アウレリウスなら、こんな弱々しい言葉は決して口にしなかったでしょう。彼は10代の頃、哲学に傾倒し始めると、粗末な哲学者風の衣服で過ごし始め、さらにギリシア的鍛錬法を実践。母親から注意されるまでベッドではなく地面で寝ていたといいます。地面です!私は地面で眠ることはできませんが、ストア派の教えを生活に活かすため、ジャーナリングによる自己省察の時間を少しでも充実させようと、、ベッドのマットを新調しました。目覚めの状態が良くなり、ペンの走りは快調です。哲人たちには物足りないと言われそうですが、これも私なりのストア派の実践です。