今日は私は不安から脱け出した。いや、そうではない、不安を捨てたのだ。なぜなら、それは外にあるのではなく、私の主観の中にあったからだ。ーマルクス・アウレリウス『自省録』
Today I escaped from anxiety. Or no, I discarded it, because it was within me, in my own perceptions—not outside. – Meditations: Marcus Aurelius
仕事の締め切り、人間関係の軋轢、将来への不安…これらが重くのしかかり、心が落ち着かないと感じることはないでしょうか。マルクス・アウレリウスは、そんな私たちに驚くべき真実を教えてくれます。不安は外部の状況にあるのではなく、私たちの心の中にあるのだと。
この気づきは、私たちに大きな力を与えてくれます。なぜなら、不安が自分の内側にあるということは、それを制御する力も自分の中にあるということだからです。
このメッセージは、ストア哲学の基本的な教えである、自己の内面をコントロールすることによって心の平静を保ち、外部の状況に影響されない生き方を追求することの重要性を説いています。
- 内面的な原因の認識: 不安や心配の原因が外部の状況ではなく、自分自身の内面にあることを認識しています。これは、外部の出来事ではなく、自己の認識や主観が不安を生み出しているという考え方です。
- 自己の力による解放: これは、自分の心の持ちようを変えることで、内面的な平静を取り戻せるというストア哲学の考え方に基づいています。
- 自己改善: 自分の感情や状態を改善する力が自分にあることを示唆しています。
- 現実の受容: 外部の状況を変えるのではなく、自分の認識を変えることによって、現実を受け入れる力を持つことができるというメッセージです。
マルクス・アウレリウスが言うように、不安から「脱け出す」のではなく、「捨てる」ことができるのです。これは、外部の状況を変えることではなく、自分の心の在り方を変えることでそれは達成できるのです。
121年4月26日、ローマの地に誕生したマルクス・アウレリウスは、後にローマ帝国の第16代皇帝となり、善政を行った五賢帝の最後の皇帝として名を馳せます。現代の我々から見ると、彼は優れたリーダーシップと深い自己省察を兼ね備えた稀有な存在です。彼が残した『自省録』は、戦場や宮廷の喧騒の中にありながら、自身のストア哲学実践のために綴られ続けたものです。その思想と行動を、後に多くの歴史上の偉人やリーダーたちが手本とした人物としても広く知られています。
あなたは朝派?夜派?
あなたのジャーナリングの時間は朝ですか?夜ですか?私は起きてすぐの、早朝派です。思考に雑念が入り込む前の、澄んだ意識の状態を狙って書き始めると、ペンがよく走ります。
ただ私の場合、寝起きのコンディションによってペンの重さが変わります。眠りの質が悪く、憂鬱な気分で目覚めたり、悪い夢の途中だったりすると、集中できる状態になるまで少し時間がかかります。寝起きのコンディションがジャーナリングに影響を与えてしまうんです。
しかし…哲人皇帝マルクス・アウレリウスなら、こんな弱々しい言葉は決して口にしなかったでしょう。彼は10代の頃、哲学に傾倒し始めると、粗末な哲学者風の衣服で過ごし始め、さらにギリシア的鍛錬法を実践。母親から注意されるまでベッドではなく地面で寝ていたといいます。地面です!私は地面で眠ることはできませんが、ストア派の教えを生活に活かすため、ジャーナリングによる自己省察の時間を少しでも充実させようと、、ベッドのマットを新調しました。目覚めの状態が良くなり、ペンの走りは快調です。哲人たちには物足りないと言われそうですが、これも私なりのストア派の実践です。