覚えておきなさい。私たちを卑しめ、他人に隷属させるのは、富や権力への欲望だけではない。静けさや余暇、学問、旅への欲望でも同じなのだ。どんなものでも外的なものに価値を感じれば、それは私たちを隷属させるのだ。- エピクテトス『語録』
REMEMBER that it is not only the desire of riches and power that debases us and subjects us to others, but even that of quiet, leisure, learning, or travelling. For, in general, reverence for any external thing whatever makes us subject to others. – Discourses of Epictetus
あなたも、富や権力への欲望が私たちを束縛することは知っているはずです。しかし、エピクテトスは更に深い真実を指摘しています。静けさや余暇、学問、旅行といった、一見望ましく見える目標でさえも、私たちを隷属させる可能性があるのです。なぜでしょうか?
それは、これらの外的なものに価値を置くことで、私たちが自分の幸福や自由を他のものに委ねてしまうからです。「この旅行に行けば幸せになれる」「もっと学べば満足できる」と考えることで、実は自分の心の自由を制限しているのです。
このような考え方は、私たちの身の回りに溢れています。「もっと◯◯だったら△△なのに…」と考えることはないでしょうか?
このように、エピクテトスは私たちに問いかけています。あなたの幸福や自由は、本当に外的な要因によって成されるのでしょうか?それとも、あなたの内面によって成されるのでしょうか?この教えは、私たちに真の自由を見出す方法を示唆しています。それは、外的なものへの執着を手放し、内面の態度や判断に焦点を当てることから始まります。
エピクテトスは紀元後50年頃、現在のトルコにあたるヒエラポリスで奴隷として生まれました。生まれながらの身分や、足に障害があるなど過酷な境遇にもかかわらず、彼はストア派哲学の偉大な思想家へと成長しました。彼の教えは、後に皇帝マルクス・アウレリウスに深い影響を与え、『自省録』の中で何度も言及されています。奴隷に生まれ、時の最高権力者の精神的指導者となったエピクテトスの人生は、運命の劇的な逆転を体現しています。彼の教えの記録『人生談義』は、困難な状況にあっても内なる自由を保ち、幸福を追求する方法として、今なお多くの人々に読まれ続けています。
自分の体質の傾向を詳細に知った上で健康管理ができることです。ストア派の実践は健康管理と両輪です。私もこの検査によって健康意識が一段上がりました。共に、幸せと本当の自由を手に入れるために進んでいきましょう。
エピクテトスは、健康を外的なものとして捉え、完全にコントロールできるものではないと考えました。しかし、健康的な生活習慣を維持することは個人の責任であると教えています。2000年前と違い、私たちに少しだけ有利なことは、今は