Email-エピクテトス

忘れるな。君に悪意を抱き攻撃してくる者が、君を侮辱しているのではない…

忘れるな。君に悪意を抱き攻撃してくる者が、君を侮辱しているのではない。こうしたことによって侮辱された、と考える君の思いが君を侮辱しているのだ。

だから、誰かが君を怒らせたなら、君の考えが君を怒らせたのだと気づくべきだ。何よりもまず、印象に流されないようにすること。時間と猶予があれば、より容易に自制を保つことができる。- エピクテトス『要録』

Remember that it is not he who reviles you or strikes you, who insults you, but it is your opinion about these things as being insulting.

When then a man irritates you, you must know that it is your own opinion which has irritated you. Therefore especially try not to be carried away by the appearance. For if you once gain time and delay, you will more easily master yourself. – The Enchiridion of Epictetus

確かに、実際に攻撃や侮辱をされたかどうかを決めるのは、私たち自身の反応です。何かひどい仕打ちを受けたと感じれば、強く反応することも珍しくないですし、それが当たり前だと思っているかもしれません。

しかし、もし感情的に反応しなければどうなっていただろう、と想像してみるのです。

外部の出来事や他人の言動があなたを侮辱したり怒らせたりするのではなく、それに対する自分自身の意見や解釈が感情を引き起こしていることは間違いありません。その感情の根源は自分の考え方にあります。だからこそ、冷静さを保つことの大切さを忘れないでください。これはあなたがコントロールできることの一つなのです。

印象に惑わされたり、感情に流されず、少し時間を置いて考えることで、より理性的な判断ができるようになります。状況をプラスに転じることができるかもしれません。これが自分自身を大切にし、心の平和を保つための一歩となりますし、アンガーマネジメントにも役立つはずです。

あなたの人生は、あなた自身の手の中にあることを忘れないでください。

参考文献

エピクテトスとは?

エピクテトスは紀元後50年頃、現在のトルコにあたるヒエラポリスで奴隷として生まれました。生まれながらの身分や、足に障害があるなど過酷な境遇にもかかわらず、彼はストア派哲学の偉大な思想家へと成長しました。彼の教えは、後に皇帝マルクス・アウレリウスに深い影響を与え、『自省録』の中で何度も言及されています。奴隷に生まれ、時の最高権力者の精神的指導者となったエピクテトスの人生は、運命の劇的な逆転を体現しています。彼の教えの記録『人生談義』は、困難な状況にあっても内なる自由を保ち、幸福を追求する方法として、今なお多くの人々に読まれ続けています。

 

エピクテトスは、健康を外的なものとして捉え、完全にコントロールできるものではないと考えました。しかし、健康的な生活習慣を維持することは個人の責任であると教えています。2000年前と違い、私たちに少しだけ有利なことは、今は自分の体質の傾向を詳細に知った上で健康管理ができることです。ストア派の実践は健康管理と両輪です。私もこの検査によって健康意識が一段上がりました。共に、幸せと本当の自由を手に入れるために進んでいきましょう。