死や追放、思いつく限りの恐ろしいことを、毎日目の前に思い浮かべるようにしなさい。特に死を。そうすれば、あなたは決して卑しいことを考えたり、行き過ぎた欲望を抱いたりすることはないだろう – エピクテトス『要録』
Let death and exile and every other thing which appears dreadful be daily before your eyes; but most of all death: and you will never think of anything mean nor will you desire anything extravagantly. – The Enchiridion of Epictetus
人生には予期せぬ困難や恐ろしい出来事が起こることがあります。
ストア派の「悪の事前瞑想」は、これらの出来事を日々心に留め、あらかじめ想像することで、心の準備を整えることを勧めています。この実践によって、私たちは不測の事態に直面した際に、冷静さを保ち、感情に流されることなく、理性的に対処することができるのです。特に死を日常的に意識することで、人生の有限性を理解し、目の前の瞬間を大切にすることができます。
また、死を思うことについては、「メメント・モリ(死を思え)」という古代ローマの格言もすぐに思い浮かびます。自分自身の死を常に意識することで、人生の本質を見失わずに生きることを促す教えです。
エピクテトスの言葉も同様に、死や追放などの恐ろしいことを日々意識することで、私たちが卑しい考えを持ったり、過度な欲望を抱いたりすることを防げると説いています。この言葉は、人生の有限性を理解し、何が本当に重要なのかを見極めるための指針となります。
死を意識することで、私たちは日常の些細なことに振り回されることなく、より大切なことに集中することができるのです。
ストア派の言葉を読んでいると、死について書かれたものが多いことに気がつきます。
読むたびに、死について考えることが生をよりよく生きることに繋がると深く納得します。
死を意識することが、人生を豊かにするための非常に効果的なツールであることを実感できるのです。
エピクテトスは紀元後50年頃、現在のトルコにあたるヒエラポリスで奴隷として生まれました。生まれながらの身分や、足に障害があるなど過酷な境遇にもかかわらず、彼はストア派哲学の偉大な思想家へと成長しました。彼の教えは、後に皇帝マルクス・アウレリウスに深い影響を与え、『自省録』の中で何度も言及されています。奴隷に生まれ、時の最高権力者の精神的指導者となったエピクテトスの人生は、運命の劇的な逆転を体現しています。彼の教えの記録『人生談義』は、困難な状況にあっても内なる自由を保ち、幸福を追求する方法として、今なお多くの人々に読まれ続けています。
自分の体質の傾向を詳細に知った上で健康管理ができることです。ストア派の実践は健康管理と両輪です。私もこの検査によって健康意識が一段上がりました。共に、幸せと本当の自由を手に入れるために進んでいきましょう。
エピクテトスは、健康を外的なものとして捉え、完全にコントロールできるものではないと考えました。しかし、健康的な生活習慣を維持することは個人の責任であると教えています。2000年前と違い、私たちに少しだけ有利なことは、今は